【施工事例】傷みの激しい「子安観音像」を木地から修復・彩色塗り直し|光背新調・納期3ヶ月の自社工場施工

【施工データ】

ご依頼内容:子安観音像(仏像)の修復・塗り直し、光背(後光)の新調
工期・納期:約3ヶ月
施工場所:自社工場
経年による激しい傷み・ひび割れからの復元

寺院様より、大切な「子安観音像」の修復のご依頼を承りました。
お預かりした当初は、経年変化によって全体的に塗装や箔の剥がれ、表面のひび割れ(クラック)などの痛みが非常に激しい状態でした。また、台座の裏面には江戸時代(天明年間)に修復・寄進された貴重な墨書(銘文)が残されており、歴史的にも非常に重要な仏像であることが伺えます。
今回の修復では、表面の傷んだ塗膜を一度すべて落とし、「木地(きじ)」の状態まで戻す徹底した作業を行いました。木地自体の欠損やひび割れを熟練の職人が丁寧に補修・修復した上で、改めて下地を作り、塗り直しの工程へと進めました。
自社工場施工だからできる「3ヶ月」の短納期
仏像の修復は、専門の職人や工場を転々とさせる外注体制をとる場合、どうしても往復の運搬や調整に時間がかかり、納期が半年〜1年以上伸びてしまうケースが少なくありません。
当社では、木地の修復から下地作り、漆塗り、彩色、金箔押し、そして木工加工に至るまで、すべての工程を自社工場にて施工しております。そのため、無駄なロスタイムを省き、クオリティを一切妥協することなく「3ヶ月」という短納期での確実な仕上がりを実現いたしました。

最もこだわった「彩色の色だし」と光背の新調

今回の修復において、職人が最もこだわりを注いだのが「彩色の色だし(調色)」、そして「光背(後光)の新調」です。
単に新しく塗り直すだけでなく、子安観音像が持つ本来の慈悲深さや、歴史ある寺院の空間に馴染む風格を再現するため、顔や衣の色彩をミリ単位で微調整しながら調色を行いました。また、欠損していた光背(後光)は、仏像の大きさとバランスを綿密に計算し、自社工場にて新たに木地から切り出して新調いたしました。美しい金箔を施した輪光が、御本尊をより一層神聖に引き立てます。

【職人のこだわりポイント】

光背(後光)の新調:仏像に最も馴染む美しい黄金の輪光を、自社工場にて完全新調。
肌や表情の再現:穏やかで気品あるお顔立ちを引き立てる、絶妙な金箔の輝きと肌の質感。
衣の深み:落ち着きと重厚感のある独特の赤茶系の色彩を、何度もテストを重ねて再現。
抱かれた赤子の彩色:観音様の手元で包まれる小さな赤子の色彩も、細部まで命を吹き込むように丁寧に彩色。

修復後は、新調した光背、まばゆい蓮華座、そして台座の岩座(彩色部)に至るまで、見事に本来の神聖な姿へと蘇りました。

仏像の修復・クリーニング・塗り直しのご相談は当社へ

「大切な仏像の傷みが激しく、どこに頼めばいいか分からない」
「法要や行事に合わせて、短納期で綺麗に直したい」
「光背や持物(手持ちの道具)がなくなってしまったので、新調したい」
当社では、歴史あるお寺の仏像からご自宅のお仏壇の御本尊まで、状態に合わせた最適な修復プランをご提案いたします。自社工場での施工だからこそ、費用(価格)を抑えつつ、確かな技術でお応えいたします。
現地への出張見積もりや、写真送付による概算のお見積もりも承っております。どうぞお気軽にご相談ください。

修復前

修復後