こんにちは。仏壇仏具の専門店うめたにです。
今日は、ローソク(蝋燭)についてお話しします。
蝋燭には、「和蝋燭(わろうそく)」と「洋蝋燭(ようろうそく)」があります。

どちらも火を灯すための蝋燭ですが、原料・芯・形・炎の特徴などに明確な違いがあります。
和蝋燭(わろうそく)の特徴
原料: 主に「ハゼの実」や「櫨(はぜ)」などの植物性の油脂(木蝋)を使用
芯: 和紙を筒状に巻き、その周りに「イグサの髄(すい)」や「灯芯草(とうしんそう)」の繊維を巻きつけた中空構造
形: 手作りのため太く、表面に少し凹凸がある。上部が少しすぼまった形が多い
炎の特徴: 空気が芯の中を通る構造のため、炎が大きくゆらめき、明るく力強い。風に強いとも言われる
すす: 比較的少なめで、燃えかすが残りにくい
用途: 仏事や寺院、茶の湯などの伝統的な場面で使用
洋蝋燭(ようろうそく)の特徴
原料: 主に「パラフィン(石油系)」のロウ。最近では大豆由来(ソイワックス)などもある
芯: 綿糸(コットン芯)で、中は詰まっている
形: 機械製造が主で、表面がなめらか。円筒状やスティック状などさまざまな形がある
炎の特徴: 炎が安定しており、小さめで一定
すす: 原料や芯の質によってはすすが出やすい
用途: インテリア、アロマキャンドル、宗教儀式(仏教、キリスト教)など
次に「和蝋燭の作り方」と、「炎が大きい理由」です。
和蝋燭の作り方
和蝋燭は、一本ずつ手作業で作る伝統工芸品です。主に以下の工程で作られます。
① 芯づくり
芯は、和紙を細く巻き、そのまわりにイグサ(灯芯草)の髄を巻きつけて作ります。
中が空洞(ストローのよう)になるのが特徴で、これが後で「炎が大きい理由」に関係します。芯の先端を少し出して、火がつきやすいように整えます。
② 蝋を溶かす
原料は「ハゼの実」からとれる木蝋(もくろう)。
木蝋を湯せんなどでゆっくり溶かし、粘度を調整します。
合成蝋と違い、やや硬くて溶けにくいのが特徴です。
③ 蝋を塗り重ねる(手掛け)
芯を棒の先につけ、溶かした蝋を何度も手で塗り重ねる。
一度に厚く塗るのではなく、薄く塗っては冷まし、塗っては冷ます……を繰り返して、少しずつ太くしていきます。
この作業を数十回〜百回ほど繰り返すこともあります。
④ 形を整える
乾いた蝋燭を小刀やヘラで削って形を整え、表面の凹凸をなだらかにします。
上部をすぼませた「逆円錐形」が一般的な和蝋燭の姿です。
⑤ 仕上げ・彩色(任意)
白無地のまま使うこともありますが、絵師が花や鳥などを描く「絵ろうそく」も有名です(特に福島県会津地方など)。
炎が大きい理由

和蝋燭の炎が「洋蝋燭より大きく、ゆらゆら揺れる」理由は、主に芯の構造と原料の違いによります。
芯が中空構造(筒状)
和蝋燭の芯はストローのように中が空いています。
火をつけると、この空洞を通って空気(酸素)が流れ込みます。
そのため燃焼が活発になり、炎が大きく明るくなるのです。
木蝋(植物性油脂)が高温で燃える
木蝋はパラフィンより融点が高く、燃焼温度も高いため、炎がより力強くなります。
そのかわり、燃え方が一定ではないため、炎が「ゆらゆら」と自然に揺れます。
芯が太く、吸い上げる蝋の量が多い
中空芯は毛細管現象で蝋を多く吸い上げ、燃料供給が多くなるため、炎も大きくなるのです。
まとめ:和蝋燭の魅力
手仕事の温かみがあり、一本ごとに微妙に異なる形や揺らめきを楽しめます。
炎が生き物のように揺れるため、「心を静める明かり」として茶道や仏事で重宝されてきました。
煙や匂いが少なく、環境にも優しいのが魅力です。

最近の売れ筋のローソクは、洋蝋燭で、燃焼時間(約10分)が短い、
完全燃焼させて使うタイプの短いローソクが人気です。
素材としては、石油系の原料のもの以外に、蜜蝋や植物性原料を使用した、
環境にやさしい商品もございます。


その他、華やかなお花の絵柄入りの和蝋燭は、命日や法要の際におすすめです。

うめたにでは、ローソクも品数豊富に取り揃えております。
ぜひ、ご来店ください。
