こんにちは。仏壇仏具の専門店うめたにです。

今日は、ローソク(蝋燭)についてお話しします。

蝋燭には、「和蝋燭(わろうそく)」と「洋蝋燭(ようろうそく)」があります。

どちらも火を灯すための蝋燭ですが、原料・芯・形・炎の特徴などに明確な違いがあります。

🕯 和蝋燭(わろうそく)の特徴

原料: 主に「ハゼの実」や「櫨(はぜ)」などの植物性の油脂(木蝋)を使用

芯: 和紙を筒状に巻き、その周りに「イグサの髄(すい)」や「灯芯草(とうしんそう)」の繊維を巻きつけた中空構造

形: 手作りのため太く、表面に少し凹凸がある。上部が少しすぼまった形が多い

炎の特徴: 空気が芯の中を通る構造のため、炎が大きくゆらめき、明るく力強い。風に強いとも言われる

すす: 比較的少なめで、燃えかすが残りにくい

用途: 仏事や寺院、茶の湯などの伝統的な場面で使用

🕯 洋蝋燭(ようろうそく)の特徴

原料: 主に「パラフィン(石油系)」のロウ。最近では大豆由来(ソイワックス)などもある

芯: 綿糸(コットン芯)で、中は詰まっている

形: 機械製造が主で、表面がなめらか。円筒状やスティック状などさまざまな形がある

炎の特徴: 炎が安定しており、小さめで一定

すす: 原料や芯の質によってはすすが出やすい

用途: インテリア、アロマキャンドル、宗教儀式(仏教、キリスト教)など

次に「和蝋燭の作り方」と、「炎が大きい理由」です。

🪵 和蝋燭の作り方

和蝋燭は、一本ずつ手作業で作る伝統工芸品です。主に以下の工程で作られます。

① 芯づくり

芯は、和紙を細く巻き、そのまわりにイグサ(灯芯草)の髄を巻きつけて作ります。

中が空洞(ストローのよう)になるのが特徴で、これが後で「炎が大きい理由」に関係します。芯の先端を少し出して、火がつきやすいように整えます。

② 蝋を溶かす

原料は「ハゼの実」からとれる木蝋(もくろう)。

木蝋を湯せんなどでゆっくり溶かし、粘度を調整します。

合成蝋と違い、やや硬くて溶けにくいのが特徴です。

③ 蝋を塗り重ねる(手掛け)

芯を棒の先につけ、溶かした蝋を何度も手で塗り重ねる。

一度に厚く塗るのではなく、薄く塗っては冷まし、塗っては冷ます……を繰り返して、少しずつ太くしていきます。

この作業を数十回〜百回ほど繰り返すこともあります。

④ 形を整える

乾いた蝋燭を小刀やヘラで削って形を整え、表面の凹凸をなだらかにします。

上部をすぼませた「逆円錐形」が一般的な和蝋燭の姿です。

⑤ 仕上げ・彩色(任意)

白無地のまま使うこともありますが、絵師が花や鳥などを描く「絵ろうそく」も有名です(特に福島県会津地方など)。

🔥 炎が大きい理由

和蝋燭の炎が「洋蝋燭より大きく、ゆらゆら揺れる」理由は、主に芯の構造と原料の違いによります。

芯が中空構造(筒状)

和蝋燭の芯はストローのように中が空いています。

火をつけると、この空洞を通って空気(酸素)が流れ込みます。

そのため燃焼が活発になり、炎が大きく明るくなるのです。

木蝋(植物性油脂)が高温で燃える

木蝋はパラフィンより融点が高く、燃焼温度も高いため、炎がより力強くなります。

そのかわり、燃え方が一定ではないため、炎が「ゆらゆら」と自然に揺れます。

芯が太く、吸い上げる蝋の量が多い

中空芯は毛細管現象で蝋を多く吸い上げ、燃料供給が多くなるため、炎も大きくなるのです。

🌸 まとめ:和蝋燭の魅力

手仕事の温かみがあり、一本ごとに微妙に異なる形や揺らめきを楽しめます。

炎が生き物のように揺れるため、「心を静める明かり」として茶道や仏事で重宝されてきました。

煙や匂いが少なく、環境にも優しいのが魅力です。

最近の売れ筋のローソクは、洋蝋燭で、燃焼時間(約10分)が短い、

完全燃焼させて使うタイプの短いローソクが人気です。

素材としては、石油系の原料のもの以外に、蜜蝋や植物性原料を使用した、

環境にやさしい商品もございます。

その他、華やかなお花の絵柄入りの和蝋燭は、命日や法要の際におすすめです。

うめたにでは、ローソクも品数豊富に取り揃えております。

ぜひ、ご来店ください。