こんにちは。仏壇仏具の専門店うめたにです。

今日は念珠(数珠)についてお伝えします。

「数珠」は仏の念を込めることから「念珠(ねんじゅ)」とも呼ばれます。

仏教において読経や念仏、瞑想の際に使われます。

さまざまな種類があり、宗派や用途によって形状・珠の数・材質などが異なります。

以下に代表的な念珠の種類を紹介します。

略式数珠(片手念珠)

どの宗派でも使用可能で、片手で持つため「片手数珠」とも呼ばれます。

珠の数は主珠のみで、108玉よりも少なく簡略化されています。

房の形は、最も一般的な「頭房」や「新松房」「紐房」などがあります。

▲略式念珠

次に、本式数珠の主な特徴と形を、宗派別に7種ご紹介します。

【真言宗】

振分(ふりわけ)念珠とも呼ばれ、長い一連の数珠を二重にして使用します。

房の色が三色や五色のものもあります。

▲真言宗の念珠

【浄土宗】

2つの輪を組み合わせて繋いだような輪違いの独特の形状が特徴です。

念仏の回数を数えるための工夫がされており、珠の数が異なる「日課数珠」や

「三万浄土」などがあります。房には銀色の輪(銀輪)がついています。

▲浄土宗の念珠

【浄土真宗】

数取りの道具ではなく、礼拝の道具とされます。

数取りができないように房の結び方(蓮如結びなど)に特徴があります。

正式には長い一連の数珠を二重にして使いますが、男性は略式の紐房(打紐)の片手数珠が主流です。

宗派内の派(本願寺派・大谷派)によって房の形(頭付撚房・切房)が異なります。

▲浄土真宗の念珠

【天台宗】

「平玉(ひらだま)」という扁平な珠を用いることが多いのが特徴です。

主珠108個、親珠から連なる房に平玉と丸玉がついている形です。

▲天台宗の念珠

【日蓮宗】

房が合計で5本(3本と2本)ついているのが特徴です。

玉一つ一つに意味をもたせた「珠数曼陀羅」の考え方があり、

祈祷の際に木剣と念珠を打ち鳴らすことから堅い材質が好まれることもあります。

▲日蓮宗の念珠

【曹洞宗】

主珠108個の一連数珠を二重にして用います。

「金属製の輪(百八環金)」が本体部分に入っているのが特徴です。

房は紐房やヨリ房が用いられます。

▲曹洞宗の念珠

【臨済宗】

曹洞宗と基本的に同じ形ですが、金属製の輪はつきません。

主珠108個の一連数珠を二重にして用います。

▲臨済宗の念珠

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念珠の材質の種類 .........................................................................................................................................

木材〉黒檀・紫檀・白檀など。軽くて扱いやすい。仏教らしい雰囲気。

天然石〉水晶・瑪瑙・虎目石など。浄化・お守り的な意味合いも。

菩提樹の実〉お釈迦様の悟りの木。特にインドやチベット系仏教で重宝される。

プラスチック〉安価で扱いやすい。

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ご自身の宗派の正式な念珠を選ぶ際は、

菩提寺や専門店スタッフにご相談いただくことをおすすめします。

うめたにでは、各宗派の本式念珠から宗派問わずお使いいただける片手念珠、

材質も天然石や黒檀・紫檀など、豊富な種類の念珠を取り揃えております。

皆様のお気に入りのお品物をぜひ当店でお選びください。

また、念珠のつなぎ替えや房替えも承っております。

お仕上げ後のお渡しには、約1ヶ月ほどいただいております。

お盆時期などの繁忙期には1ヶ月以上かかることもございますので、

法要前などはお時間に余裕をもって、お預けいただけますことをおすすめいたします。